レストラン・モリエール

3月の頭が結婚記念日で、どこかに食事にでも行こうかと話していてまず候補に挙がったのがモリエール。

本当に自宅のすぐそばのお店なのだけど、ミシュラン北海道版でずっと3つ星らしいフレンチレストラン。
とはいえ仰々しい感じは一切なく、居心地の良いお家みたいな温かい雰囲気でいつも気になっていた。

予約が電話のみ受付で全然繋がらなかったらしいです。やっと繋がってもかなり先の日時でしか席が取れないみたいでこんなに遅くなってしまった。




ごぼうのポタージュ ブイヨン・ド・レギュームの泡

アミューズ。びっくりするほど熱々。独特の舌触りが残る力強い風味のごぼう。




蕗の薹、帆立のフリット(写真なし)

蕗の薹をくり抜いて?帆立のすり身をつめたフリット。
ほろ苦さと甘み。



24種の美しい野菜

胡麻、梅、ほうれん草のピューレ、ビーツのピューレが添えらえた野菜たち。
とても綺麗なので勿体無いのだけど、全体を軽く混ぜて、3、4種類の野菜を一口で食べるのを勧められる。
野菜全体にかかっている澄んだバターの香りのソースがいかにもフレンチ。



軽く湯通しした北寄貝

レモンとたっぷりのハーブで爽やか。
貝は好んで食べないのだけど、このお料理の美味しさはわかる。



カスベのポワレ

とにかく骨が多いという印象の魚だけど、こんなに繊細な味なんですね。
皮目、焦がしたバターとクルトンの香ばしさが最高。ケイパーやイタリアンパセリ、細かくカットされたレモンの身も入って口の中がリフレッシュ。
付け合わせの長芋のほっくりした食感も楽しい。

それからパン!お店で焼いてるのかな?
ごく軽い食感で、添えられたバターと合わせると完璧な美味しさ。
なんとも甘い、それでいてすっと口の中の温度で溶ける軽やかなバター。びっくりするほど美味しい。
どこで作っているものなのか聞いておけばよかった。



紅茶のグラニテ
口直し。アールグレイ風味のグラニテに洋梨のブランデーを注いでくれるプレゼンテーション。


蝦夷鹿

噛み締めると口の中に広がる旨み。藁焼きでスモーキーな香り。
アイヌ民族が食していたシケレペという清涼感ある木の実がアクセント。
添えられたビーツのグラッセ、パイナップルジャムが鹿肉と相性抜群。
そしてメークインのドフィノアがとてつもなく美味しい。もっと食べたい。実はこれが今日一番かも…



フロマージュブラン ハスカップのソース、レモンのゼリー

デザート。欲張ってダブルで盛ってもらいました。
乳製品の美味しさ凝縮、という感想に尽きる。
これだけたっぷりハスカップの実が入っているのは贅沢。




メインの食材はさることながら、付け合わせにまで細やかな気配りがなされているのが印象に残った。
互いの味を高め合うような相性の良さで、単なる付け合わせにとどまらない。

それから、それぞれの料理が一番美味しく感じられる温度帯を保って提供されているのが感じられる。



サービスもかしこまり過ぎず、気楽にくつろいで食事できました。

どことなく一線を引いたような親切さはいかにも北海道っぽい。
3つ星の店でこの感じなら北海道の店の接客で感動することはないのかもなーと主人。

作成者: sumi

趣味は料理の本を眺めることです

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