帯広駅から北海道ホテルまでは徒歩15分ほど。
荷物を預けてホテル内を軽く散策した後、緑ヶ丘公園へ。
気が遠くなるほど広大な敷地内には美術館や児童館、動物園まである。私たちは帯広百年記念館を見学。
①開拓の夜明けと発展
②十勝の自然
③十勝の生い立ちと先住の人々
④十勝のくらし
⑤十勝・農業王国の確立
という章立ての展示。
ピンポイントで印象に残ったのはアンモナイト、黒曜石、どんころ、監獄の看守用巨大スリッパ。

まあそれはさておき、やはり晩成社の歴史が一番印象的。
この帯広百年記念館は晩成社の入植100年にあたる1982年開館ということらしい。
“天が造った大きな牧場のような”十勝地方に可能性を見出した依田勉三氏(いかにも豪胆)が土地を得、開墾し、牛肉やバターを売ったり水田で米を作ったりと理想の農民像を描きつつ様々な事業を展開するもなかなか上手くはいかず最後には晩成社は解散、すべて無に帰する。
晩成社の一員渡辺カネさんは、“わたしたちは花咲じいさんの犬の役目を果たしただけで「ここほれワンワンと教えたのです。十勝がこんなに栄えるようになったのですから、ほんとうに満足です。」”と夢のように過ぎ去った50年を回顧する。
かなりの見応えでした。
いたく感銘を受けた主人は“晩成社のことがわかる本”を購入していた。マルセイ練乳パッケージ柄の手拭いも。
開拓の精神に対する憧れがめっぽう強いどさんこなのです。
エセ京都人の私のことを少なからず権威主義的だと思っている。

その後帯広市野草園を散歩。
初めて本物のトリカブトを見た!よもぎに少し似たぎざぎざの葉。
”スミレと同じ「菫」と漢字で表記することもある。“とWikipediaに書いてあった。へー、それは知らなかった。
それにしてもレオポルド・ブルームの父親がトリカブトを飲んで自殺したっていうのは一種の酔狂なのか?
嘔吐、呼吸困難、痙攣なんかでかなりしんどそうですが。
調べてみたら東海道四谷怪談でお岩さんが飲まされたのもトリカブトの根であるとされているらしい。

