以前から開催されていることは知っていたのだけど、まあなんとなく参加せずにいたchanowa 出野尚子さんのお茶会。ちょっと行ってみようと思い立って参加。
最初は九州で採れた柑橘を使った小沱茶。ハーブティーのような感じで、肩の力が抜ける優しい香り。
白きくらげと九州の柑橘の糖水
次は白茶のなんだったか、茶譜もらってないので不明。
ドライフルーツというか、棗のような香りがあるタイプ。
この手の白茶は身体の熱をさらう感じがあまりないので、夏の終わりに似つかわしいのではないでしょうか。
それから皆で多数決で決めたのが鳳凰単欉(fengfuan dancong)の夜来香。尚子さんが夏に広東省を旅行した際に買い付けてきた茶葉だそうです。
これは力のあるお茶。薫り高い、の権化。白い花と果実の香りと言うとまあ普通の表現だけど、飲む人に何かを訴えかけるような強さがある。
ところが、確か6煎ぐらいまで飲んだと思うのだけど、煎を重ねると柔らかくなってきた香りと茶液の味が一体となってとても上品。
余韻が長く続いて、良いお茶の底力を見せつけられた気分。
尚子さんは最初の華やかな香りを”皮”、後のすべてが混ざり合う香りを”骨”と例えていてとても興味深かった。
鳳凰単欉はとにかく香りの華やかさを楽しむイメージがあったのだけど、それが覆された。如何にして”骨”に到達するかが重要だな。
最後は六亀の黄茶にレモンマリーゴールドの組み合わせ。
六亀味の黄茶。9月9日は重陽節(陽数のうち最大の9が重なる日)ということで、途中でキク科のマリーゴールドをブレンド。こんな爽やかな香りのマリーゴールドがあるのか。
潮州式月餅。中は栗餡。ほろほろして口の中の水分が奪われる感じが最高のお茶菓子。このタイプのパイ生地の月餅って初めて食べたけど、普通の月餅より好きかも。軽・重の質感のバランスが良い。
お茶の味は本当に淹れてくれる人によって異なるもので、それがまた、大変楽しいのだということが感じられた会でした。